水素水が注目されるようになり携帯型水素水生成器の人気が高くなっています。『持ち運びができる』『いつでも作りたての水素水が飲める』という手軽さが人気の理由のようです。
口コミなどで人気の携帯型水素水生成器
『芸能人の〇〇も使用している』『雑誌でモデルが紹介していた』『短時間で水素水を作れる携帯型の生成器があれば、わざわざ卓上型生成器やサーバーなんて購入する必要はない!』と周りの知人から勧められる度に、『携帯用タイプで生成する水素水にどれだけの水素分子が溶存されているの?』と疑問を抱いていました。
決して安くはないですが商品の詳細を知る為、購入を決心。実際に生成される水素水の濃度を測定してみました。携帯型水素水生成器の購入を検討している方は、ぜひ参考にして下さい。
人気の携帯型水素水生成器を検証
インターネット上の口コミやショッピングサイトなどで人気のある2つの商品。
ジームスシルキー(Gyms Silky) | ポケット(POCKET) |
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【水素濃度】 1分間:0.5ppm 3分間:0.9ppm 3分間:0.55ppm(100℃) |
【水素濃度】 10分間:0.4ppm 20分間:0.65ppm 40分間:0.75ppm |
【販売価格】 70,200円(税込) |
【販売価格】 54,000円(税込) |
【容量】 350CC |
【容量】 350CC |
【生成方法】 電気分解 |
【生成方法】 電気分解 |
【温度】 100℃までの熱湯であれば水素水を生成できる |
【温度】 40℃までの熱湯であれば水素水を生成できる |
【使用する原水】 水道水OK 特殊セラミック付属で塩素臭を軽減する |
【使用する原水】 水道水は勧めていない 特殊セラミックは付属していない |
商品力の高さでジームスシルキー(Gyms Silky)を購入
携帯型水素水生成器の中で全体的にスペックが高いジームシルキー(Gyms Silky)を購入。
●購入の理由
①3分間で水素濃度0.9ppmの水素水を生成
②水道水を使用する際、塩素臭を軽減させるための特殊セラミックを付属
③100℃までの熱湯対応
インターネット上ではポケット(POCKET)をオススメしているWebサイトも多く人気があるようですが、水素水を生成するのに40分間も待って水素濃度が0.75ppmしかない点でコストパフォーマンスが見合わないと判断。購入するのを辞めました。
●水素水商品を購入する際の指標は、水素濃度0.8ppm以上が好ましい。
ヒトへの効果を調べた臨床試験では水素濃度が0.8ppm~1.2ppmの水素水の継続的な飲用で様々な疾患の改善効果が確認されています。また水素医学研究を行っている日本医科大学の大田成男教授の見解でも、購入する商品の目安は水素濃度0.8ppm以上と案内しています。
さらに当サイトの見解を加えると、飲用時に水素濃度0.8ppm以上が保証されている商品の購入をオススメします。
マウスを用いた動物への臨床試験では0.08ppmといった低濃度でもパーキンソン病等の疾患に対して改善効果が示されています。しかし、体のサイズが違う人間が0.08ppm程度の水素水を摂取しても、何か効果を実感するといったことはほとんどないでしょう。
ジームスシルキー(Gyms Silky)で携帯型水素水生成器を検証
商品到着後、3分モード(3分間で濃度0.9ppmの水素水を生成)で測定してみました。原水は水道水で測定器はポータブル溶存水素計を使用。水素水を生成している最中は電極部分(本体下部)のLDEが青く点灯・気泡が発生し白く濁っていましたが、ストロボ撮影のため掲載している画像にはあまり反映されていません。
●生成開始前 ⇒ 0ppm
生成前(3分モード開始前)で原水は水道水のまま。当然、水素濃度はありません。
●生成開始から数十秒後 ⇒ 0.73ppm
電極部分から気泡が発生すると同時に、濃度の数値が上昇し始めました。
●生成開始から1分弱 ⇒ 1.04ppm
生成開始から1分弱、メーカーが発表している濃度(0.9ppm)以上の1.04ppmを記録。測定時に記録した最大値は1.04ppmでした。
●3分経過、生成終了(飲用時の濃度) ⇒ 0.66ppm
生成中は約1.0ppm以上をキープしていましたが、生成が終了すると同時に濃度は一気に下降しはじめ0.66ppmまで下がりました。飲用時の水素濃度はこの数値となります。
飲用時の水素濃度は表記されている濃度以下!?
メーカーが発表している0.9ppm以上の濃度を水素水生成中は確認することができましたが、生成が終わった瞬間に濃度は急に低下し始めました。ポケットもシルキーと同様に生成中は0.75ppmもしくは1.0ppm付近までの水素濃度を確認できると思いますが、水素水生成終了とともに濃度が急速に低下し始めると想定できます。
携帯型水素水生成器の購入はオススメなのか?
今回の測定結果から携帯型水素水生成器の購入はあまりオススメできません。理由は下記になります。
☑飲用時の水素濃度がメーカー発表数値より低い
発表している数値と飲用時の濃度が違いすぎるのは、消費者にとってはマイナス要素になります。
☑飲用時、購入する商品の目安である水素濃度0.8ppm以上に達していない
消費者にとって重要なことは、『飲用時に水素濃度が0.8ppm(ppb表記の場合、800ppb)以上あるか?』ということ。生成中に水素濃度が高くなるのは当たり前で、飲用時にすぐ低濃度になるのであれば消費者にメリットはない。
☑水素分子がしっかりと水の中に溶存されていない水素水
当サイトがオススメする水素水は長時間、水素分子が安定して溶存されているか?という点を重視しています。溶存時間が長いということは、水素分子が水の中にしっかり溶け込んでいる目安にもなり、このような水素水を飲用することで、水素分子が各細胞まで届き効果を発揮するとも考えられているからです。
そもそも水素水を体内に取り入れた後の消費状況は、約40%の水素分子しか還元(水となり尿や汗として排出)されず、残りの約60%は呼気から出ていくことが確認されています。この報告を踏まえると、なおさら生成後すぐに水素分子が抜け始める水素水を飲んで効果を実感することが出来るのか?と疑問が残ります。
ただこれは当サイトの見解なので、水素濃度は低くても外出先で手軽に水素水を飲みたいと思っている方には適している商品だと思います。
やはり水素水を飲むには、『サーバータイプ』か『アルミパウチ』がオススメなのか?
当サイトで濃度測定を行ったアルミパウチや水素水サーバーの水素水とは異なる速さで濃度が低下する理由として、おそらく水素分子が水の中に溶存されている水素水ではなく、短時間で水素分子を充満させている水素水ためこのような現象が起こると考えられます。
●各商品の水素濃度測定(一例)
スパシア(アルミパウチ)
開封直後:1.20ppm
1時間後:1.15ppm
2時間後:0ppm
ビガーブライト(アルミパウチ)
開封直後:1.18ppm
1時間後:1.13ppm
2時間後:0ppm
アクリファイ(サーバー)
給水直後:1.26ppm
1時間後:1.03ppm
2時間後:0.82ppm
やはり水素分子が安定して長時間、水の中に溶存しているような水素水を飲用するには、水素分子が逃げにくいパッケージを採用しているアルミパウチや濃度を一定数値保てるよう定期循環させているようなサーバータイプでないと難しいのではないかという気がしますね。