酸化還元電位/ORP(Oxidation-reduction Potential)とは何なのか?
水素が持つ酸化還元電位はどれほど重要なのか。詳しくまとめた内容をご紹介します。酸化される力と還元される力を表す判定基準を『酸化還元電位(ORP)』と呼び、この数値がプラスの値だと酸化力が強く、マイナスであれば還元力が強いことを表します。水素水商品のパッケージには必ずといっていいほど表示されています。
(+)プラス値 | 酸化力が強い ⇒ 物質をサビさせたり、腐らせたり、原形を崩したりする力 |
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(-)マイナス値 | 還元力が強い ⇒ 活性酸素を中和して、元の正常な状態に戻す力 |
人間は年齢を重ねると皮膚の細胞が目で見てわかるぐらい変化し、若い頃にはなかった顔のシミやシワ、髪の毛の白髪なども目立ってきます。これは一般的に言われている老化という現象ですが、生物学的な体内の『酸化現象』になります。 人間は生きていくことが『酸化現象』の連続なので、自分の体をすべて酸化しきってしまった時が寿命だとも考えることができます。
体内の酸化還元電位について
体内の酸化還元電位は部位により異なり、体の中心に近くなるほど(-)マイナス値になっている特徴があります。
口~胃 | 約+150mV |
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十二指腸 | 約-50mV |
回腸 | 約-150mV |
盲腸・直腸 | 約-200mv~-250mV |
日常生活の中に『酸化環境』が潜んでいる
海外から輸入されるフライド食品。農薬を使って育てられた野菜や果物。抗生物質の化学飼料で育てられた牛や豚、鶏などの食肉類。成長促進のための合成ホルモン剤や殺菌のため大量の次亜塩素を使用した魚など、食を取り巻く生活環境で『酸化環境』から逃れることは難しいです。
水道水やミネラルウォーターも酸化状態に傾いている
私たちが普段飲んでいる水道水やミネラルウォーターなども酸化状態に傾いています。 特に水道水は薬品処理等をして殺菌をしているので酸化状態は強く、飲み続けると血液や臓器に負担がかかり食物の栄養分を取り入れる腸内微生物も酸化環境だと働きにくくなります。 水素水が『体のサビを防ぐ』や『老化の進行を抑える』『様々な病気が改善』といった効果があるのは、酸化を還元する力が高いからです。
酸化還元電位計での測定比較
酸化還元電位の特徴として都市エリアの水道水は+350~+700mv(ミリボルト)と酸化力が強い傾向があります。市販のミネラルウォーターに使用されている自然の湧水の場合で酸化力は+100~+350mv(ミリボルト)。
人間の体液は臓器の働きやすい酸化還元電位は+100~-500mv(ミリボルト) 、血液は+250~-200mv(ミリボルト)の間にあると言われています。本来は酸化度が少なく還元状態にある体内環境は、水道水などを飲み続け活性酸素を生み出しやすい生活を続けると酸化状態へと傾いていきます。
そのため体内の酸化環境を正すためには、『酸化還元力の強い水素分子を溶存した水』を飲むことが大切だと考えられています。 実際に水道水、市販のミネラルウォーターの酸化力と水素水の酸化還元力を測定比較したのでご覧下さい。
【実測値1】東京都23区内の水道水 +375mv(ミリボルト)
【実測値2】市販のミネラルウォーターの酸化力 +361mv(ミリボルト)
【実測値3】市販のミネラルウォーターの酸化力 +346mv(ミリボルト)
【実測値4】水素水の酸化還元力 -607mv(ミリボルト)
【実測値5】水素水の酸化還元力 -521mv(ミリボルト)
酸化を抑える還元力が高い水素水
水素を溶存した水を飲用することで一定の医療効果を持つことが認められていますので、 還元力が高い水素水を生活に取り入れることをオススメします。 東北大学医学部の研究では、血液透析用水に水素水を使用することで、 透析患者の慢性炎症や酸化ストレスを抑制することが確認できた事例があります。
⇒『慢性腎臓病』/『透析患者』の新規治療法に関するプレスリリース(東北大学大学院のプレスリリース)
酸化還元電位が(-)マイナス値であれば水素が入っているのか?
酸化還元電位がマイナス値であれば水素が入っていると記載しているWebサイトがありますが、それは間違いです。 酸化還元電位は元素や化合物の酸化力、還元力を測定する指標で水素濃度とはイコールではありません。酸化還元電位がマイナス値であるということは還元性があるという証拠であり水素が入っていることにはなりません。酸化還元力がマイナス値の食品としてキュウリやレバー(牛、鳥)が挙げられますが、これらに水素は含まれておりません。
『アルカリイオン水』でも酸化還元電位はマイナス値になる!
水の中に酸素が少なければ少ないほど酸化還元電位はマイナス値へと変化します。そのため水素分子が多く溶ければ、水の中の酸素が押しのけられ還元された水になります。だから水素水は酸化還元電位が低いのです。ただ、水素分子以外の気体を溶かしたり、水のph値をアルカリ性にしたりするとマイナス値に傾く特性があるため酸化還元電位がマイナス値だから水素が含まれているとは言えません。
ちなみに大手メーカーより発売されている『電解水素水』や『還元水素水』という商品名のアルカリイオン整水器の酸化還元電位は-250mv付近です。
『酸化還元電位』だけ記載している商品には要注意!
アルカリイオン水でも水素水の名称で販売されている商品の中で、『酸化還元電位』の記載はあっても『溶存水素濃度』の表記がない商品などもあります。これらは水素水の定義として当てはまらない商品の可能性もありますので、ご購入前によくご確認して下さい。
